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実例紹介

施工事例

諸国郷土玩具館

漆喰となまこ瓦と焼板で、昔ながらの蔵造りの博物館です。
職人たちの手仕事によるケヤキ丸太の木組みに、漆喰塗りの窓枠映えるステンドグラス。
土壁にも左官職人による技が光っています。そんな素朴ながらも、上質な空間を色鮮やかに演出してくれる郷土玩具たち。
まさに日本伝統の建築文化と芸術文化。その新たな魅力を是非再発見してください。

RNCニュース『道を歩けば』に出演

諸国郷土玩具館
〒712-8041 岡山県倉敷市福田町福田2418-2
TEL:086-455-7873
開館時間:午前10時~午後4時
休館日 :不定休
入館料 :一般300円 小・中学生 150円

【外観】
2棟が繋がる、双子蔵の外観が印象的な諸国郷土玩具館。
妻壁(外壁の正面部分)に設けた飾り窓は、丸と菱形がアクセントになっている。

【飾り窓】
妻壁に設けた飾り窓。
内側にはオーダーメイドのステンドグラスをはめ込んだ。
郷土玩具の色鮮やかな色彩と、ステンドグラスが調和し、独特な雰囲気に。

【内観】
実はとても色鮮やかな日本の郷土玩具。
そもそも節句やお祭りごとを盛り上げるために作成された玩具には、五穀豊穣、安全祈願、様々な願いやお祝いの意味が込められており、色鮮やかなのだそう。

そんな郷土玩具が引き立つよう、内装はトーンを抑え、土壁塗りの素朴な雰囲気を活かしている。

【階段】
2階に通じる内部階段も、無垢材で造作。
金物を使わない「込み栓」という伝統工法を用いている。
手間をかけた作りは、郷土玩具と通じるものがある。

建物も展示物の一部としてふさわしく、かつ展示物が引き立つもの、と意識して各部分を仕上げている。

【木組み】
「柱勝ち」の木組み。
通常は、横に通っている梁に、屋根を受ける柱(束)、それを支える柱が下に取りつく、「梁勝ち」が一般的。
こちらではあえて柱勝ちにする事により、人が両手を広げて支えるイメージを木組みで表現した。

もちろん構造の一部として機能しているが、少しの工夫で与えるイメージは大きく変わる。
多くの人は気づかない、細かい部分かもしれないが、郷土玩具から感じられる「人のぬくもり」を建物にも反映させている。

【飾り窓】
別棟の飾り窓のステンドグラス。
光で展示物が褪色しないように、引き戸を取り付けている。
スライドするひし形の戸が、壁のアクセントにもなっている。

【 諸国郷土玩具館】

設計/施工
なんば建築工房
撮影
2007年

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