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会長インタビュー

Vol.25 よいプランを生み出すための準備とは

斬新な家づくり、と言われることも多い、なんば建築工房の家づくり。
よいプランを生み出すために、設計士が心がけることについて語ります。

四代目主人・難波 恭一郎のインタビューです。
2016年頃の古い映像ですが、参考資料として公開いたします。
文字起こしは意訳を含みます。ぜひ動画もお楽しみください。

[赤字] インタビュアー
[黒字] 難波会長

様々な建物を手掛けられて、斬新な建物だと言われることも多いですが、今のプランナーに足りないものは何でしょうか?

まだまだ物を見てない。良いとされる家を本でみるか、旅行先でみる、泊まる。和風旅館でもいいし最新ホテルでもいい。泊まると良さがはっきり分かる。なぜかっこいいのかが分かる。

近代的なホテルの洗面、全面ガラス、天井ラインから計算ができてるからすっきり見える。そういうのが、泊まったらより分かる。旅館もしっとりしていていいなと思ったら、床柱がこうで手すりがこうで建具がこうで、というのがはっきり分かる。

普段でもぱっと目についたいい家があったら、なぜかっこいいと感じたのか、じっとみて、屋根のラインと窓のラインがデザインでこうなっているからかっこいいんだなと、いいところをインプットする。今でもそうしている。

次のプランのときにそれが浮かんでくる。

古い城壁をみてなぜ石垣がこんなに力強いのかとか。いろんなところで勉強する。絶えず家に関心をもち、何を見ても家に結び付ける習慣づけが必要。プロである以上。プランナーも、家に帰ったら、お父さん、お母さん、仕事は済んだ、というのでは進歩はない。

雑誌をぱらぱらみて、写真一枚見て、いいと感じたら、なぜこれがいいのか、そのポイントを押さえていく。そうやっていくと自分なりの美的センスが確定されていく、私のデザインはこういうのが私なんだな、なんば流なんだなと。

会長が若いときにプラン力を強化するときに何をしましたか?

絶えず、建築雑誌をひたすら読む。中にいいデザインがあったらインプット。車運転中にも、いろいろな家をみて、時代時代の建築の流行などを見ていく。

デザインと技術はどのように学んだんでしょうか?

このデザインの中でなぜいいか、柱がうんぬん、古い家をやったときにそういうヒントが出てくる、こういう木組みにしていたらここへ何もいらないのか、というのが分かる。

外から見てもはじめは分からないが、親父に連れられて古い家の改築をしていたら古い木組みが現れて、こういう木組みだから建物が持っているのか、と分かる。

茶室など、細い柱、壁も薄いが、壊していくと、なるほどこれならこれで持つなという木組みが裏にちゃんとある。それは壊して自分で補修していって木組みを見るから分かる。それが分かりだしたら、写真を見てもこれはどうやったらいいか、次々分かるようになる。