借景に宿る日本の美意識 〜お寺の改修工事から感じたこと〜

岡山県倉敷市にある工務店、なんば建築工房の正田です。
本日は、お寺の改修工事の打ち合わせに伺いました。室内から眺める庭の借景が美しく、日本の家屋に受け継がれる「内と外をつなぐ美意識」を強く感じました。日本の建築には、ただ空間を囲むだけでなく、自然と調和し、季節の移ろいを感じる仕掛けが随所にあります。その象徴が「借景」です。
このような借景を生かす技術は、古民家リノベや社寺仏閣の改修でこそ本領を発揮します。私たちは古民家再生や社寺仏閣の修復においても、ただ新しくするのではなく、元々の趣や歴史を尊重し、職人の手仕事で丁寧に仕上げています。自然素材の持つ温もりや、日本建築の繊細な意匠を活かすためには、伝統的な技術が欠かせません。
現代の便利さと伝統の美しさ。その両方を兼ね備えた住まいは、人々に安らぎをもたらします。お寺の静けさと借景の美しさに心が癒され、改めて日本の建築が持つ奥深さを感じた一日でした。日本の家は落ち着きますね。