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賢い古民家の選び方⑤ 在来工法と伝統構法の違い

株式会社なんば建築工房代表の正田です。
シリーズでお届けする、「賢い古民家の選び方」第五弾です。
今回は、「古民家の構造」についてお話しいたします。

在来工法と伝統構法の違い

まず最初に知っておくことは、現在の木造建築の多くは在来工法(現在の建築基準法で建てられた木造建築)という、柱・壁・梁で支えられる木造軸組構法で、壁の量で耐震性が変わります。

もう一つ、昭和25年に建築基準法が制定される前に建てられた、伝統構法の建物があります。
伝統構法は現在残っている建築工法の中で最も歴史があり、気候風土に合わせて、より住みやすく改良が加えられてきた工法です。

古民家は伝統構法で建築されているものが多いのですが、建築士でもなかなかその構造を学ぶ機会が少ないのが現状です。

この在来工法と伝統構法には、どのような違いがあるのでしょうか?
まず、在来工法と伝統構法の簡単な見分け方があります。さて、どこを見れば良いでしょうか?

実は、これは第一弾でお伝えしている内容です。
そうです、足元です。

礎石の上に柱が建てられる、石場建て

在来工法は現代の建築基準法で建てられたお家で、基礎がコンクリート。
伝統構法はコンクリートが無い時代、基礎は礎石(そせき)の上に建っていました。
古民家の場合、足元を見て石の上に建っていれば、伝統構法という判断ができます。

古民家調査の際によくある事例は、伝統構法の家に、昭和の時代に在来工法(コンクリート基礎)で増築した家がくっついていること。
古民家は、キッチンが土間にあったり、風呂とトイレが離れにあったり、個室が無かったりして、多くの場合は家族が増えるにつれ、水回りや個室の増築をしていることが多いです。

不動産屋さんに物件を案内いただくと、こちらは古民家です(築年数が古いので)と紹介を受けることがあるのですが、よく見ると昭和の和風住宅!ということもあります。
本当の古民家をお探しの方はぜひ、建物の足元を見てください。

次回は、古民家の構造の続きをご紹介いたします。

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