空き家を未来の資産に。~なんば建築工房の挑戦~

空き家古民家の活用に取り組んでいる なんば建築工房の正田です。
皆さんは「空き家問題」と聞いて、どんなイメージを持たれるでしょうか?
古びた家屋が草に覆われ、時には倒壊寸前の状態になってしまっている光景――。実は、これは決して遠い世界の話ではありません。
現在、全国で約900万戸を超える空き家が存在すると言われています。これは全住宅の13%を超える数値で、2040年には3軒に1軒が空き家になるとも予測されています。岡山県内でもその傾向は加速しており、特に私たちの地元・倉敷市でも年々深刻化しています。
このような状況を少しでも改善し、地域に活力を取り戻したいという思いから、私たちなんば建築工房では、(一社)全国空き家アドバイザー協議会 岡山県倉敷支部の事務局として、地域に根ざした活動を行っています。

月に一度の「空き家の会議」
私たちの活動の軸は、毎月1回開催される定例の「空き家対策会議」です。
これは単なる情報共有の場ではなく、地域の不動産、解体業者、司法書士、測量士、時には金融機関や行政の方々とも連携し、具体的な案件の解決に向けて話し合う実践の場です。
実際、空き家問題というのは単純な建築の話だけではありません。
「相続した家だけれど、名義が故人のままで売却できない」
「建て替えたいが境界が不明で許可が下りない」
「老朽化が激しく解体するにも費用が高くて手が出せない」
「遺品が残ったままで何も手がつけられない」
そんな多岐にわたる課題が複雑に絡み合っています。
一見すると解決困難に思える問題でも、私たちはこれまで建築・不動産・法務のネットワークを活かして、一つ一つ丁寧に対応してきました。

空き家古民家は「課題」ではなく「資源」
私たちは、空き家古民家を「地域の負の遺産」ではなく、「再生可能な地域資源」と捉えています。
古民家や木造住宅は、確かにメンテナンスが必要なものが多いですが、そこには職人の手による価値、昭和や大正の美意識、そして時代を越えて残る構造美があります。
当社では、そうした空き家の再生にも力を入れており、現代のライフスタイルに合わせたリノベーションを行うことで、新たな住まいや店舗、宿泊施設として生まれ変わらせています。
たとえば、東京や大阪から移住してきた方が、古民家をリノベーションしてカフェを開いたり、ゲストハウスを始めたりと、新たな地域活性の芽が育ちつつあります。
地域と行政と、民間企業が手を取り合う時代へ
空き家問題を解決するには、民間の努力だけでは限界があります。
だからこそ、私たちは倉敷市や岡山県などの行政とも積極的に連携し、セミナーや空き家バンク、活用事例の共有などを行っています。
行政の制度や補助金と、私たち民間の実行力が組み合わさることで、「空き家問題」は「まちづくりのチャンス」へと変わっていくと私は信じています。

空き家でお悩みの方へ
現在、空き家をお持ちの方、もしくは相続予定の方。
「どうしたら良いか分からない」「まだ使えるかもしれないが、見に行く時間もない」
そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度私たちにご相談ください。
建物の調査から、将来的な利活用のプランニング、解体・再販・改修、登記の手続きや相続相談まで――
ワンストップでの対応が可能です。