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実例紹介

施工事例

(株)ユニアート・ヤモリ 本社改修

今となっては貴重なのこぎり屋根の縫製工場。
「老朽化も激しいし、建て直したらいくらかかる??」
当初、お施主様は「再生」という考えは全くなかったそう。

「でも、こんな貴重な建物残さないとダメですよ!」
「え?残せるんですか?」
そんなやり取りをしていくうちに、あれよあれよと進んだ再生リノベーション。

古き良き歴史が、新しいデザインと相まって、唯一無二の空間に蘇りました。

【外観】

【玄関】
玄関入り口の庇はコンクリートの打ちっぱなし。
袖のコンクリート柱の無機質な素材感と、木製のドア、素朴なレンガタイルが良いコントラストを生んでいる。

【木製窓】
木製窓のまわりは、しっくいの袖、石の窓台、レンガタイルと、様々な素材を手仕事で。
手間は少しかかるが、とても味わい深い。

【ガラス】
木製窓には、ドイツ製の手作りガラスを。気泡が入った素朴な雰囲気。

中が見えるようで、見えないようで、夏には気泡が水の泡のようで、見た目に涼しく。
冬には低い所から差し込む光で、かわいい水玉模様の影がうつる。

漆喰の窓枠、木製窓、気泡入りのガラス、窓台の石。
それぞれが連続して、シンプルながらも贅沢な美しさ。

【玄関ホール】
工場内部。のこぎり屋根からの側面採光で明るい内部空間。
既存の淡い緑のペンキ塗りの空間がなんともレトロ。
新設したドア類や床板は、お互いが引き立つよう濃い茶色に着色した。

土間のタイル張りは、大きさの違うタイルを斜め貼りにして、一味違う雰囲気に仕上げている。

【接客・展示室】
工事中、床板を剥がしてみると、驚いたことに昔の工業用ミシンのモーターが出現。
「これは貴重!」とそのまま魅せる展示に。
図らずも博物館級の内観になった。

【工業用ミシンのモーター】
出てきた時は、クモの巣やホコリにまみれ、錆だらけだった。
大工さんが根気よく磨いてくれた。

これを見るだけで「この建物を残してよかった」と思える、歴史と想いの詰まった再生になった。

【接客・展示室】
のこぎり屋根の採光窓を見上げると、トラス組の梁の構造美が楽しめる。

【照明・採光】
吹き抜け空間には、ダクトレール照明をよく使用する。
器具の数は多くなるが、上を照らして間接照明にしたり、必要に応じて光量が調節できるため便利。電球はすべてLEDで、省エネ・長寿命。

新設の木製窓枠はこげ茶色に。額縁のようで、良いアクセント。

【展示スペース】
ユニアート・ヤモリさんのブランド、rolcaの製品「日常にも上質な着心地」に合う再生工事となった。

【間仕切りドア】
白い間仕切りドアは、左右の壁へしまい込めるフルオープン仕様。
二間をつなげて、広い空間として使えるようになっている。

【打ち合わせ・作業室】
白い間仕切りドアを隔てて、奥の展示室とつながっている。

【事務室】
のこぎり屋根からの採光でとても明るい執務空間。
側面窓には光量を調節するため、高所用のカーテンを取り付けている。

【倉庫】
こちらはほぼ改修なし。
床板や屋根のペンキ塗りなどは既存のままで汚れや色ムラなどがあるが、それはそれで味わい深い印象。

【倉庫】
木造でもこれだけ広い大空間を実現できる、のこぎり屋根のトラス組。
古き良き技術が詰まっている。

【増築棟】
こちらは純木造軸組みの既存増築棟。昔の学校のような、味わいある内部。
壁の板張りを取って、土壁に漆喰の上塗りを施すことで、薄暗かった空間も、綺麗で明るい作業スペースに。

【トイレ】
トイレスペースもゆったりと。
袖壁のモザイクタイルは、数種類のタイルを組み合わせて仕上げた。

株式会社ユニアート・ヤモリ
rolca
http://www.rolca.jp/

【 (株)ユニアート・ヤモリ 本社改修】

設計/施工
なんば建築工房

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