(株)ユニアート・ヤモリ 本社改修
- 古民家再生
- 商業建築

今となっては貴重なのこぎり屋根の縫製工場。
「老朽化も激しいし、建て直したらいくらかかる??」
当初、お施主様は「再生」という考えは全くなかったそう。
「でも、こんな貴重な建物残さないとダメですよ!」
「え?残せるんですか?」
そんなやり取りをしていくうちに、あれよあれよと進んだ再生リノベーション。
古き良き歴史が、新しいデザインと相まって、唯一無二の空間に蘇りました。
【ガラス】
木製窓には、ドイツ製の手作りガラスを。気泡が入った素朴な雰囲気。
中が見えるようで、見えないようで、夏には気泡が水の泡のようで、見た目に涼しく。
冬には低い所から差し込む光で、かわいい水玉模様の影がうつる。
漆喰の窓枠、木製窓、気泡入りのガラス、窓台の石。
それぞれが連続して、シンプルながらも贅沢な美しさ。
【玄関ホール】
工場内部。のこぎり屋根からの側面採光で明るい内部空間。
既存の淡い緑のペンキ塗りの空間がなんともレトロ。
新設したドア類や床板は、お互いが引き立つよう濃い茶色に着色した。
土間のタイル張りは、大きさの違うタイルを斜め貼りにして、一味違う雰囲気に仕上げている。
【工業用ミシンのモーター】
出てきた時は、クモの巣やホコリにまみれ、錆だらけだった。
大工さんが根気よく磨いてくれた。
これを見るだけで「この建物を残してよかった」と思える、歴史と想いの詰まった再生になった。