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実例紹介

施工事例

築90年 先代の技を活かした備前色の古民家再生 LIXILメンバーズコンテスト2016 準大賞

築90年の古民家。

お母様が大切に引き継いでこられた建物は、普段のお掃除や手入れによって綺麗に保たれていました。先代より家や物を大切にする想いを引き継ぎ、いまの建物があります。今回、息子様ご夫婦がさらにその想いを引き継いでこの家に住むことになり、二世帯住宅への再生計画が始まりました。
過去に一度リフォームをされていましたが、構造や柱が隠され、建物本来の良さが失われている状態となっていました。そのため、もう一度この建物の良さを取り戻し、現代的な使い勝手を兼ね備えた提案をいたしました。

お客様が来られる土間スペースには、備前を代表する陶器である備前焼を埋め込み、無垢材の下駄箱や古瓦を使った間接照明などを用いて、現代的な趣にリフォームしました。また、玄関土間の湿気や土台の腐れも職人の知識や技術を活かし解消しました。
奥の暗い部分にあったキッチンはLDKへ改築。天井を取り外し、構造が見える勾配天井にすることで、開放的な空間へ生まれ変わりました。
家の中心に佇む薪ストーブと備前焼土間、そして玄関から見える坪庭は、訪問客や家族を心豊かにしてくれます。

お施主様がこのお宅で心豊かに暮らせる事を願って、社員一同再生工事にかかりました。

【外観・玄関】
日当たりの良い縁側に木製建具が良く似合う。
入口前の踏込板は備前焼の大判タイル。見応えがある陶板は訪問客も感心する。

【玄関土間】
洗い出し土間仕上げの玄関から、奥の坪庭まで見通せる。
広がりと採光の両方を叶えた。

【造作下駄箱】
幅4メートルのケヤキ一枚板を使った下駄箱は、まさに芸術品。
足元には玉石を敷き詰め、間接照明で控えめに照らした。古瓦で仕切りを作っている。

【玄関ホール】
足元まで開口した窓の一部は風を取り込めるようにした。
坪庭は大きな窓で切り取られた絵のよう。
古い丸太に合わせた建具のデザインが上手く調和している。小屋裏に上がる梯子も大工の手仕事。

【小屋裏収納】
ホールから玄関側を望む。
古い丸太の上に小屋裏収納への入口が待ち構えている。

【飾り棚・坪庭】
やわらかい間接照明が塗壁を暖かく照らす。棚の下は和紙を貼った、たいこ襖。

坪庭は、竹垣をバックに、色付いたもみじも美しく映える。

【LDK】
一般的な古民家の田の字間取りをそのままLDKに。
天井は梁を表しにした事で、空間に動きが出ている。

【カウンター収納】
キッチンカウンター前の収納には古風なデザインの建具を施して、収納量と意匠の両方を叶えた。

【薪ストーブ】
メラメラ燃えている火を眺めていると時間を忘れる。
薪ストーブの下には地元の作家さんの備前焼タイルを施している。
味のあるタイルは火のない時も癒される存在。

【中廊下】
日当たりの悪い中廊下にはガラス瓦から光を取り込んだ。
一部には照明を仕込んで、昼夜問わず快適に。

【 築90年 先代の技を活かした備前色の古民家再生】

設計/施工
なんば建築工房

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