町角に佇む山と空の家
住宅|新築

【コンセプト】
敷地面積が約27坪の岡山では超狭小地と言えるほどの小さな土地に夫婦2人、子ども2人の住まいを計画。
車一台を停めるスペースを確保し、一般的な建物を計画すると、南側道路を目の前にした小さなLDKとなり、プライバシーを確保する為に年中カーテンをした窮屈な空間となってしまう。
この場所は南、東側に丘の緑があり眺望がとてもよい。建築的な操作で狭小地のデメリットを解消した上で、景色を最大限に活かす建築を考えた。
まず、丘に向かって開く大きな開口部を設けつつ、通行人から視線を遮り、プライバシーを確保する為に、メインの空間であるLDKを2階に配置した逆転プランとした。また、限られた空間を最大限利用する為に駐車場の上部を内部空間とし、LDKに取り込むことで、約26畳という大空間を生み出した。伸びやかにつかえる無柱空間を実現させるためにトラス構造を採用している。
メインの空間が2階になる為、必然的に階段を利用する機会が多くなる。階高を最小限に抑え、段数を減らし、勾配も緩くすることで、ストレスなく階段が登り降りできるようにした。
総二階建てでありながら、階高を調整することで、ボリュームが大きくなり過ぎず、品のある佇まいとなった。
この土地だからこそたどり着いた”町角に佇む山と空の家”である。






