Vol.10 長期耐力に欠かせないメンテナンス性への配慮

住まいを長持ちさせるために定期的なメンテナンスは不可欠。
難波社長が100年先を見据えた配慮について語ります。

 


                                                                                   [青字]インタビュアー [黒字]難波社長

 


今は特に耐震性のところばっかりが、性能表示といえば、いわれてますね。

 

耐震性はもう在来で充分もつわけですし、それを免震にするか制震にするかだけですから。これは一般住宅メーカーの全ての建物も在来も一緒なんですから。同じ土俵でやってるだけなんです。制震を取り入れるか免震を取り入れるか。あとは壁量計算、それ以上すりゃあいいだけですから。同じ強度のものができる。そういうロングサイドで。短期的な強度だけでしょ。今度は長期の耐力ですが。それも100年とか200年という長期の耐力で、どうもたすかゆうたら、薄い鉄骨ではとてもじゃないけど、100%もつわけがない。酸化するわけですから。誰が考えても。そのへんを大手住宅メーカーがこれからどう処理していくか。で、積水さんなんかは、それじゃダメだいうことで、シャーウッドゆう木質系の住宅に推移して来よるでしょ。鉄骨ではもう限度がきたというのは言えます。せめて鉄骨造でいくなら重量鉄骨でいかないと、僕はもたないと思う。重量鉄骨でも50年とかそういうサイクルでしょ。よほどの防腐処理というものをしなくては。コンクリートなんかでもそういうことでしょうね。だからおそらく今度は材木にそういうものの処理の技術を何か考えんと、まず無理でしょうね。われわれの在来は、昔の法隆寺にはじまってのあれがありますから、今の使っている、それでも10cmとか12cmの柱ではもちませんから。15cmとかいう柱。それも15cmの柱でもその中で年輪がいっぱいつまっている。これは、気候の温暖なところで育った木ゆうのは目が大きいじゃないですか。それだけ腐れも早いゆうことです。厳しい条件で育った木で年輪がつまっとるものほど耐久年数は大きいんですね。これは我々は家を壊して古材を取り出しますね。家の古い100年200年たった家で、目のつんだ木は柱がなんともなってません。目の大きい柱が根が腐りかけとる。そういうなんはもう体感ですね。体感に基づいて。だからそのとおり建ててやれば、100年200年もつと。当然瓦なんかも50年60年以上はもちませんよ。当然、定期的なメンテナンスいうものはいります。法隆寺なんかでも1000年たっとるゆうけど、あれも絶えず補修をして今まできとるわけですから。補修をすると。補修のしやすさゆうのも一つの項目になってきます。
設備ですね、水道とか電気。特に水道なんかは水周りなんかゆうたらまず30年か40年まででしょう。必ず床下へもぐって仕事せにゃいかん。その時に人間が堂々と下へ入って行って、自由に配管が変えれる。そういうスペースゆうものも建物の中にもっとかにゃいけんね。今はなんかしらんコンクリートで床下の無いような家が多いじゃないですか。そんな家はもうとてもじゃないけど、そういう面からいうたら一番下の下の建物ですね。

 

それは結局コストの問題でそうするんですか。

 

そうですね、ただのちょっとでも。つまり床下が大きいということは、コンクリートの立ち上げが高くなります。ならそこに型枠平米とか、コンクリートがたくさんいる。それからそれだけ高くなると施工性能が悪いですよね、またぐっていかにゃいかんから。そういう施工性能にもよる。だから低くてもいいのという、ぎりぎりのところでいっとるわけです。

 

そのスペースをもっておくということは、施工性能は他のところで性能をあげないといけないということですか。

 

あと、床下を高くあげるということは、特に瀬戸内海の地区では通風が十分にできるんですね。背が小さいほど空気の流れゆうのは悪いんですよ。懐が大きいほど空気の流れゆうのはたくさんあるわけですよ。それは何に有利かということは、シロアリですね。風通しのいい湿気をとってやる。これを空気がよどんどるところいったら100%このへんではシロアリが入ります。だから床下の断熱とゆうことも当然考えてやる。下を空気が流れよるわけですから、冬場の冷たい空気が床下から部屋内へ入ってくるわけですから、当然床の仕上げ材と床下の間に断熱をきちっと入れてやる。

 

今現状では床下の断熱というのは、どこもされているんですか

 

今度はね、外断熱ゆうことで今やっておるのが、基礎断熱、で土の中入れとんですよ。空気の流れを全くシャットアウトしてるんです。今の高気密高断熱住宅ゆうのは。私は、ここにこの地区で、この瀬戸内海での高気密高断熱に疑問をもっとる。
だから、そうして施主さんが高気密高断熱を要求されたときは、床下を高くして、人間が中に当然入れる、という考え方。それからシロアリの進入を防ぐ処理、断熱のとりかたゆうのがあるんですけれども。それをやると。そして空気の循環を床下まで持っていくと。床下の空気も流すという。高気密高断熱ですから、部屋内の床へ穴をあけて、片一方ひっぱってやったら、部屋内の空気が床下へ流れますよね。で循環さすという。そういう処理もきちっと計画立ててしてやらないと、この地区では難しい。シロアリの今度は温床。

 

シロアリ駆除のありますよね。薬を注入するやつが。

 

あんなものは高気密の中で、そんな生き物に悪いものをしとるわけですから、そん中に人間が住むゆうことは毒の同じもので住むという考えでしょ、つきつめて考えると。だからそういうことはしたくない。
ですから私は土台とかヒノキかクリ。柱もヒノキということで、住宅金融公庫なんかはヒノキなんかは防腐の処理とかシロアリ駆除は必要なしと。来にくいんですよ。米松とか外材のものなんかは必ずしなさいと、いうてあるんですよ。それなんかも、要はお寺なんかが高床式ですよね。あれは柱もとは土にひっついとるじゃないですか。だけどシロアリは来ない。なぜかゆう。それは床下にたくさん空気が流れとるから、シロアリがよう近づかないわけです。ということはそれを住宅に応用してやるゆうことは、床の下を高くすると、で空気を流す、これが正解だと。空気を流す以上は、冷えるわけだからそこに断熱を入れたほうが良いという判断ですね。すべて伝統工法、伝統建築から学んだこと。それに新しいものをひっつけると。すべてそこから。うちの考えの伝統建築を重んじながら現代工法との融和をはかると。そういう発想です。

 

床下を高くしなかったら、なんか空気口みたいなことを

 

そりゃやっとんですよ。最低限ぎりぎりの高さのときには。で、空気は流しとんですけれども、メンテなんかもう入りにくいじゃないですか。それが高かったらなんぼでも入れる。基礎を上げるとそういう僕は利点があるから高くする。だけどそんだけ基礎を高くすると玄関も高くなるでしょ、階段が1段2段いるじゃないですか、ね。それだけコストアップになりますね。ですからみなさん低く低くする。すべてみなさんの考えは、経済性ばっかり追及しとって、本来の建物の目的とか施主さんのことを思ってほんまにしとるんかどうか、ゆう。

なんば建築工房のこと|会長インタビュー

ページトップへ