Vol.19 古民家で古材を見極める方法

 

Q.現地に最近行かれて、古い建物ほど現地でチェックすることは多いということですよね?まずどういうのを見られますか?

 

まず古い建物を見て残す残さないいう話ですか、やはり私は一番に木組みを見ますね。同じわらやがあるとしましょうか。わらやがあっても商家のわらやと民家のわらやが、地区でも違うんですよ、それから当時多少お金が裕福だったかどうか、構造体が大きいか小さいかなんですね、本当にお金がなかったというか倹約したというか、今建てている家でもそうじゃないですか、単価がいい家と単価がない家、やはり昔もそうですから、残っとる構造体がきちっと組んでいるかどうか、極端な話、10センチ、12センチくらいの桁があって柱があって、柱は12センチくらいあるんですよ。

だけど桁がまたおんなじくらいの丸太で出来とるんですよ。これではちょっと持たない。ですからやはり木組みを見て、直し甲斐があるというんですかね、直してもそいつがまだまだもつといいますか、やはり小さい木は往々にやはり20年とか、目が積んどって20年、だから100年もたんわけですよね。30年以上経った木というのはだいたい大きくなりますから、ほんなら直してもこれから先まだもつというかね。

 

Q.その組み方によっても違うということですか?
 

それだけ小さい木で倹約しとる、つまり、痛みも激しいんですよ。大きい木はあぶらっけもまだたっぷり持っとるから、まだまだもつんですよ。やはりそれが一番ですね。直しても直し甲斐がある。古い木がまだまだ向こう100年これは生きてくれるかどうか、それは重要なことですね。すぐ腐りかけるというかもう寿命がないな、いうものは直す必要がない。これは解体する以外いたしかたない。使える材料だけ使って、今度ははずして古い木を再利用、新しい木と今度は一緒にしてやるとかね、補強するとか、まず全体の木組みのよさ、太さを見て、残した方がいい、いや解体しよう、いう判断。

 

Q.多いのはもう壊してしまって、新しいものを建てるというふうにというのが本当は簡単なんですね?お施主さんもそう思っているケースが多いですか?
 

お客様の家に対する思い入れを大事にせないかん。だけど、全体的にこれはもたないんだということになれば、次に外して、使える材木だけ使いましょうというおすすめの仕方をするわけです。次のステップはね。それでもいかんいうたら解体と。古いものを見たときにどうしますかというのはよくあるんですね。一番にまずそこを見ます。まず残すか倒すかそこの決断ですよね。

 

Q.実際そのへんが判断が難しいなというケース、実際のケースどんなのがありますか?

 

裏の納屋、蔵、二棟あるんですね。一棟はちゃんとしとるんです。もう一棟のほうはもうボロボロ。それから裏の離れがありまして、離れもボロボロなんですね。結局残したのは、蔵の一番うしろにある蔵を一棟残して、あとの蔵、離れの材料を解体してその古材を使ってまた増築していったという例もあります。
 

それから山陽町でやりましたわらや。わらやの勾配では鉄板では耐久年数といいますか、板金工事は早く痛みます。まあ瓦にした方がいいだろういうことで、わらのほうを全部とって、それに屋根の瓦勾配に屋根をふき替えた。それは木組みがものすごくしっかりしていました。しかし、二か所雨をもらしとって、大きな丸太が腐っとりました。だからそこのところを古い木を外して、あたらしい木をまた入れ込んで古い木をまた元に戻して、そういう作業もしました。壊すにはもったいない。やはり古い家ですからケースバイケース。見たときにどこが重要か、どこがポイントか見分ける。これはもう経験以外の何物でもないかなと思います。

なんば建築工房のこと|会長インタビュー

ページトップへ