Vol.15 集成材は本当に強いといえるのか。

 

 

構造材になっていくと年輪の詰まった木が岡山県内にほとんどないといっても過言ではありません。あるとすると国有林、国有林の中に1メートルを超えたものがありますが文化財保護の関係上、特殊なものにしか使うことはできません。そういうもので家を建てるとなると大変な金額になります。

そうなると次に外材に頼らざる追えないということになるわけです。そうした場合、大手住宅メーカーさんは間伐材を利用してチップにしつなぎ合わせせる集成材を使うという方向に移行しています。曲がりや変形に少ない、冷暖房をつけても乾燥しないという事が特徴で使われるようになりました。

ただこの集成材は木の機能、性質のいいところを抜いてしまうわけですから「短期強度は強いが長期強度は弱い」と思っています。これも私が若いときに集成材が出たという事で使ったわけです。ところが20年、25年、30年経って建物を壊してみると「強い」とされた集成材は腐ってしまってもう根元はないんですね。その時点で「集成材は使っていかん」と思いました。「短期強度は強いですが長期強度が弱い」というのはそういうことなんです。

では地元の構造材でそれだけ年輪の詰まったものがあるかというとなかなかない、あってもコストはアップしてきます。目の大きいものはあるんですよ。でもそれよりももっと安くて強く長くもつ構造材はないだろうかということになります。そこで今、豊富で安定的に入ってくるのが米松になります。米松というと皆さん「安い」というイメージがあると思います。日本の材でもそうなのですが杉の目の大きいもの、節の多いものは安いんです。米松より安いものもたくさんあるんです。だから米松の中にも安いものと高価なものがあるのです。そして年輪と年輪の間が5mm以上あいた米松の乾燥材があってそれがもてはやされています。

これはなぜ、そういうものでやるのか?安く仕入れることができる、人口乾燥をかけるわけですから目の大きいほど中の水分が抜けやすい、だから短期間で乾燥できるということでメリットがあるわけです。それはあくまでビジネス上の営利目的のための手法であって家のためにはならないわけです。だから米松の中でも目の詰まった1mmもないような何百年もたったような構造材を梁、桁として使ってやればこの辺りの目の大きい地松や杉、檜などよりもはるかに強度が強くて耐久性があると思っています。あとはお施主様の要望なので説明は全てしますからその中から選んでもらうというのが今の現状です。

なんば建築工房のこと|会長インタビュー

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